産地紹介 家庭用品

家庭用品
家庭用品
産地風景
産地風景

産地風景

和歌山の家庭用品産業は海南市と野上谷地域を中心に発展してきました。同産業史の源である縄やタワシ、ホウキの原料となる棕櫚の産地であったことが一番の要因です。棕櫚はヤシ科の植物。その栽培の歴史は古く、弘法大師が中国から持ち帰り、この地域に植樹したとの説があります。棕櫚の樹皮は耐水性、耐腐食性に優れ、伸縮性にも富む特色があります。江戸時代には数多くの棕櫚製品が生産されていました。近年は天然素材から化学素材へと原料が移り、複雑な加工にも耐えられるようになったことで、多種多様な製品が開発されています。

ものづくりの現場
ものづくりの現場

ものづくりの現場

海南市の家庭用品産業メーカーの多くは棕櫚製品の製造からスタートしているため、特にキッチン・バス・トイレタリー・ランドリーといった水廻り用品が充実しています。抗菌剤入りのスポンジや、キズはつけずに汚れだけを落とす独自の素材を開発するなど、一社で取り扱うスポンジの素材だけでも数十種類を数えます。販路はホームセンター、生活雑貨店や100円ショップ等を通じて、一般家庭への流通はもちろん、新素材の開発によって近年は医療業界や海外流通も増加しています。一方で、今なお棕櫚を原料とした製品を手づくりする企業も残っており、棕櫚特有の心地よい肌当たりを活かしたボディブラシなどが新たなファンを獲得しています。

90秒で見る和歌山ものづくりの魅力

新しい伝統の創造
新しい伝統の創造

新しい価値の創造

時代の変化と共に、家庭用品に対する品質・デザインが国内外を問わず益々重要性を増す中、その両面で革新を続ける家庭用品メーカー。次なる展望は地球環境に配慮した素材の開発。耐久性に優れ、水を汚さず、効果的に汚れを落とし、なおかつ100%自然へと還る素材の研究を進めています。それは奇しくも同産業の出発点である棕櫚が持つ特性でもあります。原点回帰によって新たな可能性を見出し、安心安全をモットーに人にも地球にも優しい製品を開発していくことで、循環型社会の構築に貢献します。

新しい伝統の創造
新しい伝統の創造